純情少女とエロ女 −彼からの電話−

プロフィール

SNOW CLYSTAL

Author:SNOW CLYSTAL
著者:スノー クリスタル

ずっと書きたいと思っていた
テーマに取り組んでみました。
男って… 女って…
やっぱ、奥が深くて解明でき
ないなぁ…

特に主人公が16〜20才まで
という設定なので、
大人の男女の愛まで掘り下
げるところまでは行かなかっ
たかもしれないけどね、
そんでも体当たりしてみたゾ。

まわりに振り回されながら
変化していく少女の心と体に
ピッタリ寄り添って、読み進
んでね。

ついでにいっしょに恋をしな
がら…。
   


リンク

  
  • 十五夜(素材)


  • 管理画面

  • メールフォーム

    名前:
    メール:
    件名:
    本文:


    PoweredBy


    数日後、どこでどうやって調べたのか、祐から電話がかかってきた。

    「あやめさん? 今度、家に遊びに行っていい?」

    「えーっ!! と、とんでもない! 家の人に殺されます!」

    祐のことだ。
    家族がいようといまいと、涼しい顔して堂々と訪ねて来そうである。
    その上、母親までがぽーっとしてしまうかもしれないくらいだから、
    事がややこしい。

    「じゃあ、喫茶店でお茶でも…」

    「お茶って…。 男の人と喫茶店とかに入るの、禁止されてるし…」

    「じゃあ、どこならいいの?」

    「えーと…」

    「日曜日は何してるの?」

    「午前中は教会に行きます。」

    「わかった。なら、俺も教会に行くわ。 緑ヶ丘んとこだろ?
    じゃ、日曜日にね!」

           …ガチャン…


    −えーっ! 教会に来るの?私に会いに??
      その上、ナンパ目的で来るなんて前代未聞…

    何も悪いことはしていないのに、罪悪感で心臓が飛び出しそう。

      でも、何だろう… このときめき…
      こんな強引な男性、今まで見たことも会ったこともない。


    あやめの知っている男の子たちといえば、教会で会う堅物やもやし系、
    または、たまたま遊びに行った時に見かける、(変に礼儀正しい)友だ
    ちのお兄さんくらいのものだった。

    あやめを恋愛の対象と見て、気軽に近づく人はいなかった。


    −あの人からの電話が家電にかかってきたというだけで、
      家族が聞いてやしないかと心臓が飛び出しそうなのに、
      教会に押しかけるわけ?
     
      そして、公衆の面前で私に話しかけるの?
      何て? どうしよう…

    気が動転し、自分ではどうにもならない心臓の高鳴りが加わって、
    顔はのぼせて熱いのに、体は冷や汗でびっしょり。

        (たーったそれだけのことでー?!)

    −どうしよう…  どうしよう…!!

    教会で彼と会った場面を想像すると息も絶えだえ…という感じになっ
    て来た。


    この時あやめは初めて知った。
    自分の中に、自分ではどうにも止められない突っ走るような思いが
    生まれることもあるのだということを。

    よく “恋は理屈ではない” とか、“なぜあんな人を好きになるの?”
    とかいう例を聞くが、
    少しわかるような気がした。

    それは自分の中から熱いものが自然に湧きあがってくる感覚で、
    理性ではどうにもコントロールできないものだった。

        ” 『いけない人』 と言われているから、好きになってはい
         けない”

         そう自分に言い聞かせても、
         体が、心が、言うことをきいてくれない。
         そうして女は愚かと思われる恋にも身を堕とすのだ…


    予感がしてしまった。

    −この人の声がそばで聞けるなら、あの瞳で見つめられるなら、
      私は人にどう思われてもいい…
      たとえ教会の人たちの顰蹙を買っても…

      私は、彼がそんな状況の中でも私に会いたくて
      会いに来てくれた、そのことに
      きっときっと舞い上がる…

    そんな自分が、霞の向こうの近い未来空間にぼんやり浮かび上がる。

    −だめ! 私は不良の仲間にはならないからね。
     
      あの人と、まじめにつきあう!
      まず、いいお友だちになるんだ!

    だが、そうでない自分もいる。

    −あんな素敵な男性の腕の中にすっぽり、ギューっと抱きしめられる
      なら、他のことなんかどうでもよくなるかも…

      なあんて…(うっとり)    ( ゚д゚)ハッ!

      私ったら何考えてるの?!
      とんでもない。

    ふと頭をよぎった自分らしからぬ思考あれこれを振り払い、まだバクバ
    クしている心臓をなだめながら大きな深呼吸をして、
    あやめは日常場面に戻ったのだったが。

    表面とはうらはらに、心臓はいつまでも高速操業をキープしているのだ
    った。





    テーマ : 恋愛・出会い - ジャンル : 恋愛

    << 第一章 Aまで −出会い−  | HOME |−揺れる想い− >>